【国語の基礎を育てる】系統的にスキルを積み上げるための授業の進め方とは?

教育

みなさん、こんにちは!あいぽんです。

国語で何を教えるか、第2弾です。前回読んでいただいた方ありがとうございます。

効率よく、そして効果的に教材研究を進めるためのヒントや、指導力を高める方法をお伝えできたらと思っています。みなさんのお役に立てれば嬉しいです!

レベルアップが基本 〜国語も積み重ね〜

前回の記事では、武器やスキルがなければモンスターは倒せない、という話をしました。しかし、武器やスキルを持っているだけでは強くはなりません。どういうことかというと、国語の力を身につけるためには、系統的なカリキュラムがすでに用意されているからです。

『詳しくは、学習指導要領を読んで!』と言ったら怒られそうなので、これから順を追ってシェアしていきますね。実は、1年生から6年生までにどのような力をつけるか、しっかりと決まっていますし、学習指導要領にもその系統性が示されています。

小学校の教員は担任制なので、各学年で必要な力をつけるために相談したり、確認したりして進めています。しかし、1年生から6年生までの流れを系統的に意識している先生は少ないように感じます。結果として、子どもたちに十分な力が積み上がらず、学年を重ねても本当に力がついているのか疑問に思うことがあります。

もちろん、学校全体で系統性を意識して取り組んでいるところもありますが、現状を考えると、学力低下が叫ばれている今、全体として力が十分についているとは言えないかもしれません。

では、どうしたらよいのでしょうか?

まずはもう一度、この記事で基本を確認することが大切です。

どんな力をつけるか 文学作品・説明文

簡単に言うと、文学作品(物語)では次のポイントが重要です。中心人物、トラブル(問題)、心情の変化、そしてその変化を引き起こした出来事です。
一方、説明文では筆者の主張、文の構成、そして文中の工夫を読み取ることが大切です。これらを系統的に身につけさせることができれば、子どもたちにとって大きな力になります。

なぜこれが重要かというと、日常生活で小説を読むときに、登場人物の人間関係や主人公の心情の変化、問題やその解決の流れを読み取ることができれば、より深く小説を楽しむことができるからです。

説明文も同様です。ビジネス書や自己啓発本を読む際に、筆者の主張や文章の構成を理解することで、言いたいことをスムーズに読み取ることができるようになります。こうした力を身につけることで、日常生活や仕事に役立つ『生きる力』が育まれるのです。

では、具体的にどのような力を身につけさせるべきか、これから一緒に見ていきましょう。」

文学作品(物語)

1年生・2年生…場面の設定・登場人物・登場人物の行動・出来事・結末

3年生・4年生…中心人物・中心人物の変容・登場人物の相互関係・山場(クライマックス)

5年生・6年生…作者の思い(主題)・表現効果

このように、1年生から基本的なスキルを段階的に習得し、それを土台に次の学年でさらにレベルアップしていく必要があります。算数で足し算や引き算ができないのに掛け算や割り算を理解できないのと同じように、国語でも積み重ねがなければ、子どもたちは次のステップに進むのが難しくなります。だからこそ、国語の学習でも系統性を意識することが重要なのです。

説明文

では、説明文がどのような系統生があるのか見てみましょう。

1年生・2年生…問い+答え、指示語・接続語、文と写真の位置関係

3・4年生…要点・文章構成・要約・筆者の考えに対しての自分の考え

5・6年生…要旨・筆者の考えに対しての自分の考え・友達との意見交流

では、なぜ1年生から学習しているにもかかわらず、積み重ねがうまくいかないのでしょうか。

おそらく、その理由の一つは、各学期に3回しか国語の学習が行われないからです。単純に学習の間隔が空いてしまい、学んだことを忘れてしまうのです。算数のように、毎回計算問題が繰り返し出題されると、自然に定着していきますが、国語はそうではありません。

また、国語の宿題は音読や漢字が中心で、国語の授業で学んだ内容を復習する宿題はあまり出されません。そのため、学んだことを振り返る機会が少ないのです。このような問題点が、国語の積み重ねを難しくしているのではないかと思います。

なぜ積み重ならないか

なぜ1年から学習しているはずなのに積み重ねがないのでしょうか。

おそらく、各学期に3回しか学習しないからです。単純に期間が空いてしまい、学習しているにも関わらず、忘れてしまうからだ思います。

算数のように、計算問題がずっと出てくれば、繰り返し学習になり、定着していくと思いますが、国語では違います。

また、国語の宿題も音読と漢字は、毎日宿題に出ますが、国語で学習したことが宿題になることもないので、思い出す機会がありません。

国語は、このような問題があるのではないかと思っています。

終わり

 国語の学習では、1年生から6年生までの系統的な積み重ねが非常に重要です。各学年で身につけるべきスキルを段階的に習得し、それを次のステップへと繋げることで、子どもたちは確実に力を伸ばすことができます。系統性を意識しながら学習内容を繰り返し定着させることが、国語力を育む鍵となるのです。

 国語の力をしっかりと積み上げることの大切さ、少しでも感じていただけたでしょうか?授業の中で、子どもたちに必要なスキルを確実に身につけさせるためには、日々の指導が本当に重要です。この記事が、皆さんの授業づくりに少しでも役立てば嬉しいです。

次回は、『物語文の詳しい授業の進め方』について具体的な方法をシェアします。子どもたちに物語を通じてどのように国語力を育むのか、一緒に考えていきましょう!ぜひお楽しみに。

もしこの記事に関してご質問や、もっと知りたいことがあれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。これからも学びに役立つ情報をお届けしていきますので、ぜひまたお立ち寄りください!

コメント

タイトルとURLをコピーしました